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品川女子学院2009年度理科入試問題(過去問)解答解説

品川女子学院中等部理科過去問研究

2009年度品川女子学院中等部理科入試問題は 社会と理科あわせて60分 理科はⅠ バネ Ⅱ 川の作用 Ⅲ 物質の変化 Ⅳ 『国際カエル年』にあわせてカエルの生態と体のつくり でした。

今回は  Ⅲ 物質の変化について 解説します。

理科入試問題(「質量保存の法則」にチャレンジ)


3問題

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

『物質は何からできているのか。』この疑問に答えるため、人々はさまざまな考えをめぐらせてきた。アリストテレスをはじめとするギリシアの自然科学者たちは、
(あ)すべてのものは『空気・火・土・水』の4つをもとにつくられると考え、それを証明するためにたくさんの実験を行った。

17世紀後半、ファン・ヘルモントは土の入った容器に2.3 kgのヤナギを植えて水のみを与あたえ、5年後の重さを調べた。土の重さはほとんど変わらなかったにも関かかわらず、ヤナギの重さは76.7 kgに増えたことから、
(い)木は(ア)のみからできると考えた。

また、水をガラス容器に入れて長い間加熱しつづけると白い土のような固体が出来ることから、一部の科学者は
(う)水は土に変えることができると考えてきた。ラボアジエはこの考えに疑問をもち、次の実験を行った。ラボアジエは、いろいろな化学変化について物質の重さを測定し、物質が変化するときにはその前後で重さの合計は変わらない、という『質量保存の法則』を発表したことで有名な人物である。


<ラボアジエの実験>


1 400 grの水を右のようなガラス容器に入れ、容器の口を熱でとかして完全に閉じ、物質の出入りができないようにした上で全体の重さをはかったところ、830 grであった。
2 容器ごと101日間加熱しつづけたところ、白い土のような固体ができた。
3 加熱をやめ、全体の重さをはかったところ、830 grであった。
4 中身を取り出し、白い固体をかわかしてから重さをはかったところ、348 grであった。
5 ガラス容器の重さをはかったところ、82 grであった。
 
  なお、gr(グレーン)とは当時使われていた重さを表す単位であり、1 gr(グレーン)=0.065 g(グラム)である。

(1) 下線(あ)の考え、つまり、すべてのものは『空気・火・土・水』の4 つをもとにつくられるという考えは、現代の科学から考えると変に思うかもしれません。現在では、物質は固体・液体・気体という3つの状態で存在し、その状態はそれぞれに変えられることが分かっています。このことから、『空気・火・土・水』の4 つをそれぞれ『固体・液体・気体・状態を変えるためのもの』の4 つであると考えれば、古代ギリシアの考えは現代の科学につながっていることが分かります。

『空気・火・土・水』の4 つは、『固体・液体・気体・状態を変えるためのもの』の4 つのどれにあたると考えられますか。それぞれ1つずつ選んで答えなさい。

(2)  ( ア)にあてはまる語句を、『空気・火・土・水』の4 つから1 つ選んで答えなさい。

(3) 現在、下線(い)は正しくないことが分かっており、木が成長するためには、( ア)と( ア)以外の物質を使ったあるはたらきが重要であることが知られています。

  ① ( ア)と( ア)以外の物質を使ったあるはたらきとは何ですか。漢字3 文字で答えなさい。

  ② ①のはたらきを行うために必要な、( ア)以外の物質の名しょうを答えなさい。

(4) ラボアジエの行った実験について答えなさい。

  ① 加熱する前のガラス容器の重さは何gr(グレーン)ですか。

  ② ①は何g(グラム)ですか。

  ③ この実験結果から、下線(う)は正しくないことが分かります。そのように言える理由を、実験から得られた重さ(gr)の数値を用いて説明しなさい。

(5)  ラボアジエが発表した『質量保存の法則』を利用して、あとの問いに答えなさい。
金属のマグネシウムを燃焼させると強い光を出して白い固体に変化します。この反応は花火などに利用されているものです。右は、マグネシウムが完全に反応して白い固体に変化したときの反応前後の物質の重さをはかった結果をグラフにしたものです。
① 燃焼させると重さが増えるのはなぜですか。
② 0.45 gのマグネシウムを完全に燃焼させると何g の白い固体ができると考えられますか。
③ 3.0 gのマグネシウムを加熱したところ、一部が燃焼し、燃焼後の物質の重さは3.8 gになりました。燃焼せずに残っているマグネシウムの重さは何g だと考えられますか。

スペースONEのプロ家庭教師の解答で、品川女子学院の発表ではありません。

解説解答

(1)解説解答 

下線(あ)の考え、つまり、すべてのものは『空気・火・土・水』の4 つをもとにつくられるという考えは、現代の科学から考えると変に思うかもしれません。現在では、物質は固体・液体・気体という3つの状態で存在し、その状態はそれぞれに変えられることが分かっています。このことから、『空気・火・土・水』の4 つをそれぞれ『固体・液体・気体・状態を変えるためのもの』の4 つであると考えれば、古代ギリシアの考えは現代の科学につながっていることが分かります。

『空気・火・土・水』の4 つは、『固体・液体・気体・状態を変えるためのもの』の4 つのどれにあたると考えられますか。それぞれ1つずつ選んで答えなさい。


解答  固体=土  液体=水  気体=空気  状態を変えるためのもの=火

(2)解説解答

( ア)にあてはまる語句を、『空気・火・土・水』の4 つから1 つ選んで答えなさい。

解答  水

解説  すべてのものは『空気・火・土・水』の4つをもとにつくられると考えられてきたので、ヤナギには水のみを与あたえ5年後に重さが増えたのは水のせいだと思った。

(3)①解説解答

① ( ア:水)と( ア:水)以外の物質を使ったあるはたらきとは何ですか。漢字3 文字で答えなさい。

解答    光合成  

(3)②解説解答

①のはたらきを行うために必要な、( ア:水)以外の物質の名しょうを答えなさい。

解答  二酸化炭素  

(4)①解説解答

① 加熱する前のガラス容器の重さは何gr(グレーン)ですか。

解説  830-400=430

解答    430gr

(4)②解説解答

② ①は何g(グラム)ですか。

解説  1gr=0.065g  430×0.065=27.95

解答  27.95g

(4)③解説解答

③ この実験結果から、下線(う)水は土に変えることができる は正しくないことが分かります。そのように言える理由を、実験から得られた重さ(gr)の数値を用いて説明しなさい。

解答  実験前のガラス容器の重さは430gr、実験後83grに減っている。ガラス容器の重さの減少分430-83=348grは、乾かした後の白い個体の重さと等しい。よって白い個体は水が変化した物ではなく、ガラスが変化した物であると考えられる。

(5)①解説解答

① 燃焼させると重さが増えるのはなぜですか。

解答  マグネシウムに酸素が結びつくから

(5)②解説解答

② 0.45 gのマグネシウムを完全に燃焼させると何g の白い固体ができると考えられますか。

解説 表より0.3gのマグネシウムを燃焼させると0.5gの白い個体に変化する。0.5÷0.3×0.45=0.75

解答
  0.75g

(5)③解説解答

③ 3.0 gのマグネシウムを加熱したところ、一部が燃焼し、燃焼後の物質の重さは3.8 gになりました。燃焼せずに残っているマグネシウムの重さは何g だと考えられますか。

解説  グラフより0.3gのマグネシウムを燃焼させると0.5gの白い個体に変化する。
     燃焼により0.5-0.3=0.2g増える。

    マグネシウム3.0gの一部が燃焼して3.8gの白い固体ができたので、増えた量は 0.8g 
    0.8g増えるためには 0.8÷0.2×0.3=1.2gのマグネシウムが必要なので、
    3ー1.2=1.8gが残ったマグネシウムの量
 
解答  1.8

 

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